AdSense が停止にならないために違反となる禁止事項を具体的に把握しておこう

更新日: 公開日:2016/02/20

ブログや Web サイトに掲載する広告として最もメジャーな Google AdSense ですが、掲載するコンテンツの内容に対する明確なルールがあります。サイトの記載事項が規約違反と判断された場合 AdSense の配信停止を招くため、運営者は必ずルールを守るよう心掛けなくてはいけません。

かく言う僕も、かれこれ7年ほど前に停止措置を受けた経験があります。AdSense 停止の通告メールは、心情的にもよろしくありません。広告を掲載するのであれば、広告元や運営会社の信用を損なうようなことは避けなくてはいけません。そのためにも AdSense プログラムポリシー をきちんと把握しておくことが重要になります。

AdSense プログラム ポリシー – AdSense ヘルプ

広告配信停止措置に留まらず、アカウント凍結に至るケースもあります。そうなってしまっては手遅れです。AdSense のポリシーについて、これまであまり意識していなかった人は、サイト内容に違反ページが存在しないか、必ず確認するようにしてください。

広告クリックに関する禁止事項

広告クリックに関する禁止事項

自分でクリックしてはダメ

これは基本中の基本です。あくまで閲覧者のための広告であって、運営者に見せるためのものではありません。自分でクリックして収益を上げる行為が NG であるのは自明であります。

しかし自分が興味のあることを記事にしているため、中には気になる広告が表示されていることもあります。それでもクリックは NG です。どうしても広告の記事にアクセスしたいのであれば、Chrome ブラウザの拡張機能である Google Publisher Toolbar を導入しましょう。

Google Publisher Toolbar – Chrome ウェブストア

ツールバーを開いて右下にある広告オーバーレイの設定を ON にしておくと、自身の広告が表示されている部分に色が付いて表示のされ方が変わります。その状態でクリックすると、広告情報の画面がポップアップ表示されるので、そちらに記載のあるリンク先URLをクリックすれば、自己クリックとしてではなく広告主のサイトを閲覧することができます。

オーバーレイを ON にすると、広告が半透明のレイヤーで覆われるため、うっかり誤クリックをしてもクリック扱いになりません。

クリックの誘導禁止

例えば広告の直前に「こちらをクリック」といった、クリックを促すような構成にしてはいけません。これは閲覧者によって勘違いしてクリックしてしまう可能性があるもの全般に言えることです。ランキングサイトや SNS のシェアを誘導するような文言を載せている場合は要注意です。

文言だけに限らず、矢印のような画像を配置することも違反となります。

あくまでもその広告の内容を見る目的以外で閲覧者がクリックすることが無いように、レイアウトを考慮しましょう。サイト内のコンテンツと混同しないことが大前提です。デザイン上、邪魔になってしまうのであれば、広告自体を外すことも検討してください。

広告ユニット上に掲載できるラベルは「スポンサーリンク」や「広告」に限られます。「お買い得情報」のような誤解を招く表記も違反です。

第三者への依頼は NG

勿論、知人にお願いすることも NG です。見つからなければ良いと思うかもしれませんが考えが甘いです。いつも同じ人が、同じサイトの広告をクリックしていたら、すぐに見つかります。

逆に第三者の不正クリックにより AdSense が停止してしまった場合、復旧させるための対応が難しくなります。確実に自分の首を絞める行為になるので、気を付けましょう。

広告掲載における禁止コンテンツ

広告掲載ページにおける禁止コンテンツ

アダルトコンテンツ

ポルノ、アダルト、成人向けコンテンツを含むページに Google 広告を掲載することは許可されません。また、アダルト コンテンツのページに検索向け AdSense(AFS)の検索ボックスを設置することも許可されていませんのでご注意ください。

禁止コンテンツ – AdSense ヘルプ

指標は、子供が見ても問題ないサイトです。Google はアメリカの企業なので、この辺りの扱いは日本より厳しいです。肌の露出が多い画像を載せたり、フェチ系も駄目です。出会いを斡旋するサイトも違反となります。

水着の判断は難しい

以前、水着を来たアイドルが表紙の写真集の画像を、Amazon の広告として掲載していたら停止処分をくらった事例もあります。実際に、水着に関してはどこまで許容範囲か線引が難しいものとされています。

ただリスクを冒してまで掲載するくらいなら、画像を載せない、または載せるなら広告を外すような扱いにしておきましょう。

画像だけでなく文章にも注意を

画像だけではありません。文章表現も禁止事項に引っ掛かります。URL に性的ワードを仕込んでも駄目です。極端な話、下ネタだって内容によっては NG となります。テキスト系サイトであれば、面白おかしくするために下ネタを差し込むことがあるかと思いますが、リスクを伴いますのでご注意ください。

それでも、どこまでが OK ラインか判断に迷うようであれば、Google から提示されているアダルトコンテンツのページで確認しましょう。

アダルト コンテンツ – AdSense ヘルプ

また記事の内容は問題がなくても、ページ内のコンテンツとして18禁サイトへのリンクがあると、この規約に引っ掛かります。リンク先も含めてページの資産と考えておくと良いでしょう。

個人、集団、組織を誹謗中傷するコンテンツ

Google では表現の自由を尊重していますが、同時にユーザー、広告主、サイト運営者の皆様に対して AdSense ネットワークの品質を保護する必要性も認識しております。

嫌がらせやいじめに当たるコンテンツや、人種、民族、宗教、障害、性別、年齢、従軍経験、性的嗜好 / 性同一性に基づく特定の個人や集団への差別を助長したり、暴力を促したりするコンテンツを含むサイトに Google 広告を掲載することはできません。また、個人や集団に対する攻撃を助長、推奨する Google 広告も表示されない可能性があります。

禁止コンテンツ – AdSense ヘルプ

差別であったり、個人や組織をおとしめるようなコンテンツへの広告掲載は禁止されています。誹謗中傷と判断されないものであれば、政治に関するコンテンツ、風刺的コンテンツ、宗教団体のサイトは許容されます。商品やサービスのレビューについても、肯定的意見と否定的意見の両方を含むものであれば認められています。

怒りまかせに書いたレビューはご注意を

  • 商品やサービスに対して文句を言いたい!
  • ひどい目にあったので共有して皆に知ってもらいたい!

このような感情を抱いて記事を書いてしまうケースはありませんか?しかしながら、これらの内容は捉え方によって誹謗中傷に該当してしまいます。

情報を伝えることは悪いことではありません。間違っていることを正す行動も、時として必要です。被害を拡大させないためにネット上へ情報を載せる行為は勇気がいるものです。しかしそれでも、その記事に広告が掲載される企業の立場で考えると、マイナス要素が強いページに広告を出したくないと思うのが正直なところではないでしょうか。

サービスを批判したら AdSense が停止したような話はあまり聞きませんが、このようにルールとして明文化されている限り意識しなくてはいけません。批判記事を書いてはいけないとは言いません。誹謗中傷と Google に判断されたら停止のリスクがあるので、そのような記事には予め AdSense 広告を載せないようにしておきましょう。

著作権で保護されているコンテンツ

著作権法で保護されているコンテンツを含むウェブサイトには、そうしたコンテンツの表示やコンテンツへのアクセスの誘導に必要な法律上の権利を有していない限り、Google 広告を表示できません。著作権で保護されたコンテンツの例としては、MP3 や動画ファイル、テレビ番組、ソフトウェア、漫画、文学作品などがあります。

禁止コンテンツ – AdSense ヘルプ

映像、音楽、画像、文章、全てにおいて著作権に反する行為は違反です。また該当するサイトへリンクしているページも NG となります。つまり違法にアップロードされた動画サイトへのリンクを貼る行為も禁止です。また、芸能人の顔写真を貼り付けた場合も肖像権の侵害となるため、基本的には許容されません。

どうしても貼り付けたいのであれば、サイトへの埋め込みが許可されている Twitter や Instagram のような SNS で、本人がつぶやいている内容を貼り付ける程度にしておきましょう。

危険ドラッグおよび薬物に関連したコンテンツ

Google ではオンライン、オフラインを問わず人々の安全を保護したいと考えているため、損害、損傷、危害を引き起こすような商品やサービスの宣伝は認められません。このため、危険ドラッグを販売または宣伝するページや薬物に関連したコンテンツに広告を掲載することは禁止されています。

禁止コンテンツ – AdSense ヘルプ

ドラッグに関しては合法であっても全般的に NG です。当然そのようなサイトへのリンクを掲載しているサイトも違反扱いとなります。ただし、以下の内容については許可されるコンテンツとして、ヘルプサイトにも明記があります。

  • 薬物リハビリテーションを奨励するサイト
  • 危険ドラッグの歴史を紹介する情報サイト(アヘン戦争など)

アルコールに関連するコンテンツ

アルコールに関連した特定のコンテンツを宣伝するページに Google 広告を掲載することは許可されません。たとえば、次のようなコンテンツが該当します。

  • アルコール飲料のオンライン販売。
  • 過度の飲酒、暴飲や飲み比べ競争を好ましい行為として描写するなど、無責任な飲酒の奨励。

禁止コンテンツ – AdSense ヘルプ

アルコールに関しては一部広告が解禁され、カテゴリ・フィルタ機能によってアルコール関連広告の表示を許可できるようになりました。

ただしアルコールに関して何でも OK になったわけでなく、広告掲載が禁じられているコンテンツがあることも理解しておかなくてはいけません。アルコールの通販サイトや、飲酒を薦めるようなページでなければ問題ありません。

タバコに関連するコンテンツ

巻きタバコ、葉巻、タバコパイプ、巻紙など、タバコやその関連商品を宣伝しているページに Google 広告を掲載することは許可されません。タバコ関連のコンテンツ ポリシーに従っていないページを参照先とするリンクの掲載も、禁止コンテンツの宣伝に該当しますのでご注意ください。

禁止コンテンツ – AdSense ヘルプ

煙草に関しては、以前よりも厳しくなった印象を受けます。リンク先がポリシー違反の場合も NG だと明言しているので、うっかり喫煙具を販売する Amazon や楽天のリンクを貼らないようにしましょう。

もし喫煙に関連するコンテンツを扱うのであれば、そもそも Adsense の掲載を見送るのが懸命です。

ヘルスケアに関連したコンテンツ

ヘルスケアと医薬品に関する各地の法律や規制を遵守するため、ヘルスケアに関連した特定のコンテンツを含むページに Google 広告を掲載することは許可されません。

禁止コンテンツ – AdSense ヘルプ

薬やサプリメントを販売する予定のあるサイトは、必ずリンク先の内容を詳しく読み込んでおくようにしてください。未承認の医薬品とサプリメントに関するコンテンツを含むページへの広告掲載が禁止されているので、そちらも要確認です。

未承認の医薬品とサプリメント – AdWords 広告掲載のポリシー ヘルプ

特に気をつけるべき事項は、掲載が許可されていない「オンラインのドラッグストアや薬局へ誘導することが目的のサイト」です。

2014年6月に行われた改正薬事法により、第1類医薬品 ~ 第3類医薬品までネット販売が許可されました。今では Amazon や楽天でも簡単に一般医薬品が購入できてしまいます。どこまでがドラッグストアの扱いとなるか分かりませんが、薬品の紹介や Amazon アソシエイトの類でリンクを張っているページでは、アドセンスを掲載しないのが正しい判断です。

ハッキング、クラッキングに関連したコンテンツ

どのような種類のハッキングやクラッキングであっても、それらを宣伝するページに Google 広告を掲載することは許可されません。

禁止コンテンツ – AdSense ヘルプ

こちらは具体的にイメージしずらいかもしれません。違法性のあるもの、著作権保護を回避するようなものは違反の対象になります。例えば YouTube のようなストリーミング動画のダウンロードに関する情報を提供するサイトも該当します。

一方で Android の root 化、iPhone の脱獄のようなジェイルブレークの情報提供サイトは許可されています。

ジェイルブレークにより、スマホ端末に管理者権限を付与する行為に違法性はありません。しかし、導入によりメーカーや携帯キャリアから受けられる製品保証の対象外となりますのでご注意ください。

報酬プログラムを提供するサイト

広告のクリックやウェブ サーフィン、メールの閲覧といった作業を行ったユーザーに対して支払いや報酬を約束するページに Google 広告を掲載することは許可されません。

禁止コンテンツ – AdSense ヘルプ

ポイントサイト、俗に言うお小遣いサイトの紹介は、こちらの違反に該当します。また中には Analytics 管理画面のスクリーンショットを掲載したことにより、同警告を受けたサイトも数多く見受けられます。

「報酬型アンケート サイトやキャッシュバック サイトなど、特定の行為に対して報酬を受けられるサイト」は許可されると記載されていますが、上記の禁止例の概要と矛盾しているようにも思えるし、この「特定の行為」が何を指すのか難しいところです。

キャッシュバックは報酬と異なるので理解はできますが、報酬型アンケートはポイントサイトに近いような気がします。自分で判断できないものは、あえて危ない橋を渡るようなリスクを冒さないほうが無難です。

また有料購読メールやアフィリエイトの比較、オートサーフ(自動巡回により利益を得るサイト)サイトに関しても禁止とされています。

Google ブランドを使用しているサイト

以前のコンテンツポリシーには、次のような記述がありました。しかし2018年4月現在は、削除されているようです。

Google ブランド(Google のロゴやスクリーンショットなど)や、その他の Google 独自の特徴を Google の明示的な許可なく使用することはできません。

こちらは、僕が過去に違反を冒して警告を受けた項目になります。その時は Google の検索結果画面のキャプチャを掲載したページにおける違反でした。手順を説明するためにスクリーンショットを改変せず掲載することは、使用許諾を受けることなく利用することができるのですが、僕の場合は思いっきり改変していたことで引っ掛かってしまったようです。

Google のサービスを説明する上でキャプチャ画像を利用する場合、プロダクトの使用ルールに則るようにしましょう。以下、詳しく説明が記載されているページです。

Google プロダクトのスクリーンショット画像の使用について

Google のロゴ画像は利用できない

よくアイキャッチ画像に大きく Google のロゴを掲載しているサイトを多く見かけますが、ロゴの使用に関する説明でロゴ使用不可の対象にウェブサイトも含まれています。アイキャッチ画像に対しても使用不可なのか定かではありませんが、僕は利用を避けるようにしています。

Google ロゴ使用について

なお Google のロゴに限らず、各種プロダクトのロゴについても同様のことが言えます。

Google の商標用語は URL に使えない

これもロゴと同じように、URL 内に含まれているサイトが多く見受けられます。こちらを禁止している目的としては、そのサイトが Google のサービスと勘違いされることを避けるための措置と思われます。

商標が組み込まれたドメインは完全にアウトですが、記事名程度であれば許容されるのではないかと思ってしまうのですが、こちらも判りかねます。商標一覧は、次のページからご確認ください。

Google 商標一覧

Google はたくさんの URL 情報を握っています。2015年は BAN 祭と騒がれるくらい、キャプチャを貼り付けていたサイトが、ことごとく停止処分となりました。判断が曖昧なものは、はじめから禁止されていることに抵触しないように対策しておくことが大切です。

不適切な表示に関連するコンテンツ

ユーザーはオンラインで閲覧するコンテンツによって誤った認識を持つことを望んでいません。そのため、ご自身の身分や提供するコンテンツ、ウェブ プロパティの主な目的について、不適切な表現や虚偽表示、適切な情報を隠しているページに Google 広告を掲載することは許可されません。

禁止コンテンツ – AdSense ヘルプ

不適切な表示とは、フィッシングサイトのようなページや虚偽のページを指します。例えば「これであなたも100万円が手に入る!」など、膨大な誇張も虚偽として扱われます。

もっと簡単に言ってしまえば、ユーザーの不利益になる可能性のあるページだと理解しておけば、分かりやすいのではないでしょうか。

衝撃的なコンテンツ

広告主様とユーザーに対する配慮のため、衝撃的なコンテンツを表示するページに Google 広告を掲載することは許可されません。

禁止コンテンツ – AdSense ヘルプ

全般的に心理的な不快感を与えるコンテンツはだめです。ボクシングや武術に関するサイトは、スポーツに関する事項となるため許容されています。しかし、怪我をした画像を貼り付けることも違反となるケースがあります。

特に出血している画像の掲載は気を付けてください。ニュース系サイトを運用している方は、画像の選択を間違えると一発アウトになる可能性があります。

インプラントの手術をし、流血した状況の画像掲載により停止されたそうです。人体に関わる内容であっても、生理的な嫌悪感を与えるため、暴力的なコンテンツとして取り扱われます。文言だけではなく画像も対象になる点は覚えておきましょう。

武器および兵器に関連したコンテンツ

武器および兵器、またはその関連商品を販売したり、販売を促進、推奨したりするページに Google 広告を掲載することは許可されません。

禁止コンテンツ – AdSense ヘルプ

スタンガンのような攻撃を目的としたものは武器として判断されます。また日本においては、エアガンに関するサイトは掲載が許可されています。

花火の販売サイトは NG

ここで一番気を付けたいのが花火の販売に関してです。遊び道具の1つではありますが、Google の判断では爆発物の一種として扱われています。一応中身は火薬なので、このような位置づけになっているのでしょう。文化が違えば考え方も異なるので致し方ありません。

不正行為を可能にするコンテンツ

各種偽造や詐欺に関する How to サイトが該当します。完全に法律に違反する内容であるため、Adsense 停止だけでは済まされません。内容によっては裏ワザ紹介サイトが違反対象となることもあります。

不正かどうかは紹介している本人が一番よく分かっていると思います。お得な情報と銘打って、犯罪に加担するような情報を提供するのはやめましょう。

違法なコンテンツ

法律に抵触する可能性のある事項は、前述の項目にもいくつかありました。その他問題となる違法コンテンツには次のようなものが挙げられます。

  • 偽造品、いわゆるパチモンや偽ブランドの販売や宣伝
  • 児童性的虐待の描写物や小児性愛(ロリコン)に関連するコンテンツ

あくまでも一例に過ぎないので、記載が無いから OK と勘違いしないように気を付けてください。

コンテンツの品質に関するガイドライン

コンテンツの品質に関するガイドライン

ウェブマスター向けガイドライン

過度な SEO 対策はマイナス評価を受けます。例えば検索のキーワードとなる言葉を過剰に取り入れたり、繰り返し利用することが例に挙げられます。また、白背景に白文字や薄いグレーの文字を埋め込んだ隠しテキストや、同様の隠しリンクも Goole からの評価を落とす一因になります。

Google ではオリジナリティのある適切なコンテンツを求めています。無理に検索流入を増やそうとキーワードを放り込んでも、関連性の無い言葉と判断されれば、それはマイナス評価になります。意味のない単語を詰め込むくらいなら、関連する語彙(いわゆる共起語)が満遍なく現れるような、バランス良い文章を作成することを心掛けてください。

ギャンブル関連のコンテンツ

ギャンブルに関しては国によって規定されているルールが異なります。日本の場合カジノは違法なので、オンラインカジノ系は NG です。広告を掲載する側も、公営ギャンブル(競馬、競艇、競輪、オートレース)の掲載は許可されていますが、オンラインギャンブルの宣伝は許可されていません。

詳しくは以下のページに国別の取扱いが記載されています。

ギャンブル関連のコンテンツ – AdWords 広告掲載のポリシー

サイト上で賭博行為が行えるサイト、またはそのようなサイトへリンクしているページへの AdSense 掲載は禁止されていますが、日本ではあまり馴染みが無く、状況によっては違法に成り兼ねません。単なる公営ギャンブルの情報サイトであれば問題ないようにも思えます。

広告の配置に関するポリシー

広告配置に関するポリシー

広告の配置に関するポリシー – AdSense ヘルプ

偶発的なクリックを招かない作りにすること

前述のクリックの誘導に関する項目と一部内容が重複しますが、閲覧者が勘違いしてクリックするような作りにしなこと、そして誤ってクリックしてしまうような配置にしないことが前提となります。

時折見かけますが、クリックによりメニューがプルダウン表示され、AdSense 広告に被ってしまうようなレイアウトは NG です。また大きな画像を挟むように配置するのも違反対象として例示されています。

他のコンテンツと混同させない

画像と広告を並列に配置すると、閲覧者がその画像に関連するコンテンツの一部と勘違いするためポリシー違反となります。一般的なブログの記事一覧は、アイキャッチ画像があって横にリンクが貼られていますよね。一見そのように見えてしまう配置はやめましょうと言うことです。

スクロールしないとコンテンツが見えないような位置に置かない

特にスマホでの表示に注意が必要な事項です。ページを開いて最初に見える情報が Adsense で埋められているようなレイアウトがこれに該当します。300×250 のユニットでさえも画面の半分は埋まってしまいます。あくまでもファーストビューに関する話です。ページ内にそのようなサイズのユニットを配置することが NG と言っているわけではありません。

PC からのアクセスに関してもルールは同じです。例えばブログの場合、ファーストビューに広告が配置されていることで、ほとんど本文が表示されていないような構成では違反対象になる可能性があります。タイトル下に配置することで収益性アップを見込めるかもしれませんが、ユーザーファーストでないと意味がありませんので、バランス良く配置することを意識しましょう。

重要なポイントは、コンテンツをきちんと表示した上で広告を見せることです。

[スマホ限定] 画面内に複数の広告を表示させない

こちらのポリシーは、以前まで具体的に掲載されていたのですが、2018年現在は記述が削除されています。当時は次のような内容が記されていました。

モバイルサイトの場合は、スクロールしなければ見えない位置にコンテンツを押しやるレイアウトに加えて、2 つのコンテンツ向け AdSense 広告をページに同時に掲載することも許可されません。

おそらくスマートフォンの大画面化に伴い、1ページ内に表示できるコンテンツ量が増えたために無くなったポリシーではないかと推測されます。だからと言って、連続する Adsense 広告を縦に並べて表示していいものか、迷ってしまうところでしょう。

コンテンツありきとして考えるなら、広告ユニットが2つ並ぶようなことは避けるべきです。

広告が増えたところで、きちんと成果が出せる位置に配置していなければ、収益に与える影響はほとんどありません。つまり広告を増やすメリットが得られないのであれば、リスクを追うだけのデメリットでしかなくなります。

広告の配置数上限

コンテンツ向け AdSense の広告ユニットは、以前まで 1 ページに 3 つまで配置可能でした。しかし上限が撤廃され、次のようなルールに変わっています。

広告や有料の宣伝用資料は、配信するページのコンテンツよりも多くなってはならないものとします。また、コンテンツは、ページを訪れるユーザーの関心に合った、価値ある情報を提供するものでなければなりません。そのため、ユーザーにとって価値がほとんどないページでの広告配信と広告の過度な表示は、修正が行われるまで制限または無効にされる場合があります。

広告の適切な量を断言することはできません。冗長な文章を書けばいくらでも文字数は増えるので、数字として具体的に提示できるものではないのです。

表示させる広告数を出来る限り増やしたいのであれば、自動広告を利用するのも1つの手段です。これを利用して広告掲載数が増えるのであれば、まだ大丈夫と判断できるかもしれません。

自動広告について – AdSense ヘルプ

広告の掲載が認められないページの種類

コンテンツの内容が禁止事項でなければ、どんなページでも広告を掲載しても良いわけではありません。次のようなコンテンツとして成立していないページ、そのページが離脱のきっかけとなるものに関しては掲載が認められていません。

  • 404 Not Found 等のエラーページ
  • ログインページ
  • 処理完了ページ(メール送信完了ページ等)
  • ツールバーやソフトウェアアプリケーション
  • メール(Web メール含む)
  • チャット等の動的コンテンツ
  • 第三者のコンテンツを iframe 等により表示しているサイト

ただしアプリに関しては、専用の AdMob が利用できます。

ここで見落としてしまいがちなのが、404 エラーページメールフォームを配置している問合せのページです。WordPress の場合は 404.php のテンプレートを変更してあげれば良いですが、問合せページは固定ページであるがゆえ、ページ毎に Adsense を掲載しないような仕掛けを組み込む等の工夫が必要になります。

メールフォームに関しては、送信後の終了画面が該当します。メールフォームのページ自体は対象になっていないので、次のような非同期による処理を組み込んでしまえば、わざわざ Adsense を外す必要もなくなります。こちらは僕が自作したもので、当サイトの問い合わせページにも導入している機能になります。

第三者のコンテンツに関しては、一概に iframe を使用していはいけないと言う訳ではなさそうです。Twitter や YouTube、そして Google Map 等、ページの埋め込みを許可しているサービスは、iframe の形式で提供されています。

こちらの制限については、どちらかと言うと、他人の著作権を侵害するような埋め込みをしたケースに限られるのではないかと思われます。

広告を配置が認められない場所

閲覧者の利便性を損なうような配置も認められていません。いかにもクリックさせることを狙いとしているような構成は違反になります。NG となる具体的な配置例は以下の通りです。

  • ユーザーのクリックとは関係なく、JavaScript 等の制御で自動的に表示されるポップアップウィンドウによる表示(ただしポップアップを 4 つ以上表示するサイトは内容問わず掲載が認められません。)
  • 画面オーバーレイによる表示
  • ポップアンダー(画面リンククリック時に裏で別に立ち上がるポップアップのようなもの)による配置

普通にサイトを構築していれば、ポップアップ表示させるような構成にすることは有り得ません。わざと別画面を表示させて広告を掲載する、悪質なサイトに対して設けられた制限事項と考えた方が良いでしょう。

条件によって掲載が許可されるページの種類

ログイン画面を経由して閲覧できるページに対しても広告を配置することが認められています。その場合、Google のクローラーがアクセスできるように AdSense 側で設定してあげることで、コンテンツの内容とマッチした広告が配信されるようになります。

html のソースを修正できるのであれば、Blogger のようなホスト型サイトへの掲載も認められています。ただしこの場合、広告の掲載先が限られてしまうケースがあるので、アカウント取得時には自前のサイトで申請を行った方が良いと思われます。

まとめ

自分は普段からコンテンツの内容を意識しているから大丈夫と思っている人でも、思いもよらないところで停止処分を受けてしまうことがあります。ちょっとでも怪しいと思ったら、きちんと AdSense プログラムポリシーに目を通して確認する習慣をつけましょう。

AdSense プログラム ポリシー – AdSense ヘルプ

内容を読んで理解できなかった場合は、該当ページから AdSense を外すくらいの勇気も必要です。

僕も今回、プログラムポリシーを読み込んで、意識が足りていなかった部分がいくつか見受けられたので、修正対応しました。大切なのはクリックさせることより、広告主の立場で考えて閲覧者が興味を持ってクリックしてもらえるようなコンテンツ作りをすることです。

リンクを貼った先のコンテンツ内容が影響するのは完全に見落としていたポイントですが、閲覧者へ紹介する以上は、飛んだ先も安心できるページであることが求められるのは理解できます。単に面白かったからと、安易にリンクを紹介するのも考えものかもしれませんね。

また、他の人が大丈夫だから自分も大丈夫ということは決してありません。ポリシー違反の予備軍はたくさんいることを忘れないでください。この世の中、毎日膨大な量のページが生産され続けています。現在警告が届いていないのは問題ないからではなく、単に見逃されているだけである可能性もあります。

大丈夫かどうかは Google にしか分かりません。AdSense の停止処分を受けたサイトの情報は調べればたくさん見つかるので、事前に情報収集することも可能です。AdSense を掲載しているサイトは、常にアンテナを張って誤った道へ進んでしまわないようお気をつけください。

それではみなさんも、良質なコンテンツの生産をがんばってください。

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このブログの運営者

NJ

Web系メインで従事していた元システムエンジニア。現在は個人事業主として独立。Webサイト運営における「困った問題」の解決方法をブログで発信。Web サイト運営、ポップデザインや動画制作など、パソコンでモノづくりをしている。