Internet Explorer から自動的に Edge が起動する仕組み。レジストリで制御できる?!
2020年夏、Internet Explorer 11 で特定のサイトを閲覧すると、自動的に Edge が起動する機能が組み込まれました。対象サイトは Twitter や Instagram を始め、Apple など 1,000 を超えるサイトが対象になっています。
そして2023年2月、ついに IE11 で閲覧する全てのサイトを対象に Edge が勝手に起動するようにアップデートされてしまいました。なぜこのようなことが起こるのか。IE のまま使えないのか。解説していきます。
なぜ Edge が自動的に起動するのか
プログラミングで実装不可
先に結論をお伝えします。Edge が自動的に起動するを、HTML への記述や JavaScript 等のプログラム処理で制御することはできません。
このプログラムは Internet Explorer にアドオンとして組み込まれた機能であり、外部プログラムによって判断しています。
Edge が自動機能するアドオンの存在
自動的に Edge を起動させるアドオンの名前は IEToEdge BHO です。このアドオンを介して Edge を起動する仕組みになっています。
このアドオンは、レジストリ設定にて Internet Explorer に自動的に組み込まれました。しかも IE から無効にできないよう制限されています。
ここまでしても Edge を使わせたい Microsoft の思惑が伺えます。
またアドオンを無効化する起動パラメーター [-extoff] を使って起動しても、Edgeが起動してしまいます。
Windows 11 で Internet Explorer 11 を開く方法がある
こんなにガチガチに Internet Explorer 11 が使えないように制御されていても、Windows 11 で IE11 を開く方法があります。以前はレジストリで制御できたのですが、それも封印されたためもっと簡易的な方法で起動します。
- Windows キー + r で「ファイル名を指定して実行」を開く
- iexplore yahoo -embedding と入力して [OK]
- Internet Explorer 11 が開く
iexplore は IE を起動するための実行コマンド。引数の yahoo は他の文字列でもOKで、最後の -embedding を適用するために何かしらの文字列を指定するために利用しています。
-embedding のパラメーターは、OLE Embedding 経由で IE を利用するためのもの。こちらも将来的には封印されるかもしれません。
IEは既にサポートが切れている
Internet Explorer は2022年6月15日をもってサポートが終了しています。Microsoft は Edge への移行を推奨しており、順次 Internet Explorer 11 は使用できなくなる予定です。
2023年6月の Windows セキュリティ更新プログラムでは、スタートメニューの表示やデスクトップのショートカットが削除されるなど排除の方向へ進んでいるため、早いうちに Edge への移行を検討ください。
Edge には IE モードがある
Edge 上には IE のエンジンで動かす機能が用意されています。
- Edge の [設定] を開く
- [規定のブラウザー] メニューを選択
- [Internet Explorer モード (IE モード) でサイトの再読み込みを許可] のプルダウンを「許可」に変更
これで Internet Explorer 11 を使わなくても IE のレンダリングを行えます。ただし保存した設定は、セキュリティーの観点から30日で削除されます。やはり早々に IE を脱却する方向性を考えないといけないのではないかと思います。