初めてのレンタルサーバーの選び方!おすすめはロリポップ?エックスサーバー?

ホームページを作りたい!自分の好きなデザインにカスタマイズしてブログを始めたい!自分の好きなアドレス (URL) でサイトを作りたい!
きっかけは様々であれ、オリジナリティのあるサイトを作るならレンタルサーバーは必須と言えます。
一緒に独自ドメインを取得しておけば、レンタルサーバーがどこであれ、同じ URL で運営し続けられるメリットもあります。
では初心者が初めてレンタルサーバーを借りるなら、どこと契約すれば良いのか?
15年以上 Web の世界に携わってきた僕自身の経験から、レンタルサーバーの選び方を紹介していきます。
サーバーのレンタル料金はピンきり
レンタルサーバーを選ぶとき、何を基準に選べばよいでしょうか。性能重視?価格重視?安さを売りにしたサーバーから数千円も掛かるハイスペックなサーバーまで、豊富な種類が用意されています。
初めてのレンタルサーバーであれば、月額利用料金が高いサーバーは性能が余剰過ぎます。だからと言って、安すぎるサーバーが良いといった結論にはなりません。
利用料金が安いサーバーと高いサーバー違い
一覧でご覧ください。
安いサーバー | 高いサーバー | |
---|---|---|
サーバー性能 | 低い 型落ちやスペック自体が低めのもが使われるケースが多い | 高い SSDは勿論、メモリ容量も大きくサーバー自体が強固に作られている |
処理速度 | 遅い サーバー性能に依存するが、遅すぎることはない | 速い 全くストレスの無い速さで反応する |
提供サービス | 少ない 値段相応だが業務用でなければ十分な機能が用意されている | 多い 全て使いこなせなくらいのサービスがある |
障害発生割合 | 低い 安くてもサーバーダウンするケースはあまりない | 低い 高いからといって必ずしも障害が生じないとは限らない |
高いサーバーは業務用や事業用として使われる前提で構成が用意されています。そのためかなり手厚くサービスが提供されているのです。
一番重要なのは、サーバーが落ちないこと。つまりサーバーに問題が生じて、アクセス出来なくなる時間が短い(すぐに解決してくれる)のがサーバー選びのポイントの1つでもあります。
会社の運用実績に注目する
パソコンの調子が悪くなるのと同様に、サーバーの障害は避けられるものではありません。ゆえに、絶対に障害が起こらないサーバーを選ぶのは不可能です。
ただレンタルサーバー会社にとって、サーバー障害における対応の速さは会社の命運を担っています。対応の遅れは利用者の減少につながるため、問題が起こっても即座に解決できる会社を選ぶのがポイントの1つになります。
そこで注目すべきが、サーバー会社の運用実績です。以下、紹介する3つのサーバーは100万サイトを有に上回る管理実績があり、現在も利用者数が右肩上がりで増えています。
- ロリポップ!レンタルサーバー
【初心者おすすめ】
- さくらのレンタルサーバ
- エックスサーバー
【初心者~中級者おすすめ】
過去の実績でマイナス評価を受けていたサーバーもありますが、現在はどのサーバーも稼働率99.99%以上を主張しているほどの有能なサーバーです
100円のサーバーはやめたほうが良い理由
金額だけ注目すると、次の2社は月々100円程度のプランが用意されています。
- ロリポップ!レンタルサーバー
: エコノミープラン月額100円
- さくらのレンタルサーバ
: ライトプラン月額128円
初心者だから最安値で良いと思ったら大きな間違いです。これら2社の最安値プランは WordPress やデータベースが利用出来ない制限があります。
初心者だからこそ、簡単に Web サイトが構築できる WordPress のようなツールを使って、技術が無くてもデザイン性のあるサイトを構築するのが現在の主流になっています。
これらのプランは、HTML や CSS のソースコードを全部自前で作る人でないと利用価値がありません。値段は安いのに、対象ユーザーはマニアック向け。とても重要なポイントなので、ご注意ください。
余談ですが、僕自身はロリポップとエックスサーバーを利用しています。取引先のサイトで一部さくらのレンタルサーバを利用しています。
初心者に適したサーバーの条件とは
10年以上のレンタルサーバー運用経験がある僕が、初心者に勧めるときには、以下3つのポイントを抑えるように助言しています。
- 管理画面が分かりやすい → 使いやすい
- 利用者が多い → 情報量が多い
- WordPress が使える → 初心者必須
情報量が多いと、困った時にネット検索で簡単に問題が解決します。サーバーの調子が悪い時はツイッターで検索してみると、同じ症状の人がすぐに見つかったりもします。
管理画面は実際に運用してみないと判断は難しいです。ここで紹介しているレンタルサーバーは、どれも僕自身の利用経験があるものです。ロリポップとエックスサーバーは、初心者でもすぐに感覚的に使えるようになるので、心配ご無用です。
サーバー容量はどれくらい必要?
Webサイトの運用がメイン用途であれば、容量は気にしなくて大丈夫です。僕が15年近く運用しているサイトは、多くの画像をアップしていますが 5GB 程度です。
独自ドメインでメールを使ったり、簡易的なファイルサーバーにしたり、人それぞれ求める要素は異なるかもしれません。それでも余裕を持って 30GB くらいを見込んでおけば、容量不足で困るケースはほぼありません。
レンタルサーバーの容量不足で困ったような体験談を探しても見つからないことから、神経質になって容量を気にしても、あまり意味がないと思っています。
性能を左右するポイントは SSD
レンタルサーバーの費用に違いがあるのは、性能の違いです。昨今のレンタルサーバー事情で、その性能差の鍵を握っているのがストレージ(データを保存する場所)です。
利用料金が安いレンタルサーバーでは、ストレージにハードディスク (HDD) が使われています。一方で高速な SSD をサーバーに採用するケースも少しずつ増えてきました。パソコンでは SSD が当たり前な時代になりましたが、コストの面でハードディスクを採用されることが多いのです。
ただ安価なサーバーでも、一部 SSD を搭載する事例が増えてきました。処理速度や画面の表示速度が普段から気になる人は、SSD が使われているかどうかを判断基準にすると良いです。
何を妥協するかでプランが決まる
会社毎のサービス内容・価格は似通っていますが、細かく見ると違いがあります。運用実績の例で挙げた、稼働率がしっかりしている3社のプランで比較してみましょう。
細かい仕様まで比較すると煩雑になるので、抑えておきたいポイントだけ比較掲載します。
ロリポップ | さくら | エックスサーバー | ||
---|---|---|---|---|
公式サイト | リンク | リンク | リンク | |
推奨プラン | ライト | スタンダード | スタンダード | X10 |
対象 | 初心者 | 初心者 | 初心者 | 初心者~中級者 |
年額 | 3,000円 250円x12ヶ月 | 6,000円 500円x12ヶ月 | 5,142円 428円x12ヶ月 | 12,000円 1,000円x12ヶ月 |
ディスク容量 | 50GB | 120GB | 100GB | 200GB |
SSD設置 | DBサーバーのみ | DBサーバーのみ | DBサーバーのみ | 全サーバー |
独自ドメイン | 50 | 100 | 100 | 無制限 |
データベース | 1 | 30 | 20 | 50 |
上位プラン変更 | できる | できる | できない | できる |
無料お試し期間 | 10日間 | 2週間 | 10日間 |
ロリポップを選ぶ場合のポイント
- ライトプランは格安で WordPress が使える
- Web サーバーがハードディスク
- ライトプランはデータベースが1つだけ
データベースが1つしかないライトプランでも、WordPress のサイトを複数構築することが可能です。同じデータベースに複数の WordPress を乗せるのをすすめない意見もありますが、ロリポップではプラン変更が簡単に出来ます。
手始めにライトプランからスタートして、不都合が出てきたら上位のスタンダードプランへ変更するといった選択肢があることは、ぜひ覚えておいてください。
右も左も分からないけど、とりあえずブログやホームページを作ってみたい!そんな方にはロリポップのライトプランがぴったりです。
さくらインターネットを選ぶ場合のポイント
- ロリポップよりも少し安く使える
- Web サーバーがハードディスク
- 上位プランに変更できない
正直、可もなく不可もなくといった定番サーバーの位置付けです。ロリポップのスタンダードプランより容量やデータベース数が少ないものの、価格は抑えられます。
ただプラン変更が許容されないので、Web サイトが順調に成長してアクセス数が増えた時にサーバーを強化したいと思っても、自身の手でサーバー移行を強いられるのが最大の難点です。
ロリポップのライトプランのような、初心者に向けたかゆいところに手が届くプランが用意されていないのが少し残念です。
エックスサーバーを選ぶ場合のポイント
- 全てのサーバーに SSD が搭載
- ディスク容量が膨大
- 初心者にとっては費用がやや高め
前述の2社と比べると価格は倍以上。でも処理速度の要となっている SSD を全てのサーバーに搭載しているのが、このエックスサーバー。
ページの処理速度が、アクセス数に直結するケースもあります。ブログや Web サイトにて本気で集客したい人向けの、ガチ寄りのサーバーとも言えるでしょう。
ロリポップも最上位のエンタープライズプランは全サーバー SSD になりますが、年額24,000円とエックスサーバー X10 プランの倍の料金です。プラン変更を重ねてロリポップの最上位プランを目指すような、将来を見据えたサイト運営を目指しているなら、初心者であってもエックスサーバーはおすすめできます!
この Webllica はエックスサーバーで運用しています。ページ書き出しの速さはとても満足しています!
独自ドメインの必要性
結論から言うと、独自ドメインはあった方が望ましいです。理由は箇条書きで簡単にまとめておきます。
- 覚えやすいアドレスを付けられる
- 契約更新する限り半永久的に同じアドレスを使える
- サーバーに依存しないため、将来的に別のサーバーに移行してもアドレスの変更が不要
- サブドメイン(例 example.webllica.com)を作ってアドレスが拡張できる
独自ドメインは年単位での契約になります。サーバーのレンタル期間と更新タイミングがずれないように、同時期に契約するほうが管理はしやすいです。
独自ドメインはどこで契約すれば良いのか
ドメイン管理会社によっては、各種レンタルサーバーとの連携を簡易的に処理できる機能が用意されています。
さくらのレンタルサーバ向けには便利機能が無いので、ドメインを取得するなら同じ GMO が運営している お名前.com か ムームードメイン で契約するのが無難です。
お名前.com は価格が安く済むことがあるメリットはあるものの、ダイレクトメールが多すぎて重要なメールが埋もれてしまうため、個人的には好きではありません。エックスサーバーを契約するなら、年に数回行っているドメインプレゼントキャンペーンに合わせて契約するのがおすすめです。
初心者におすすめなのは結局どこ?
いくつか抑えておくべきポイントが把握できれば、方向性は見えてきたのではないでしょうか。
数多く紹介しても迷ってしまうだけなので、初心者が初めてサーバー借りることを大前提に絞り込んで推薦させていただきます。
手軽な気持ちで始めるならロリポップ
- 技術的なことは詳しく知らないけれど、ホームページやブログを作ってみたい。
- 初心者だからマニュアルが豊富に用意されているサーバーが良い。
- 細かい性能を気にするような段階ではない。
そんなあなたにはロリポップのライトプランがピッタリです。コストを抑えることで手軽に始められ、将来的にサーバーを拡張したくなったらスタンダードプランへの移行も視野に入れられるので、手始めにサーバーを借りてみたい初心者にはバランスの良いプランです。
将来の目的が明確ならエックスサーバー
スタート時点では初心者でも将来は目的別に複数サイトを運営したり、1つのサイトを大きく育て上げたい気持ちの強い方には、エックスサーバーの X10 プランがおすすめです。
アフィリエイトや広告収入など、収益までつなげることを目指しているなら、性能面でもしっかりしているサーバーを最初に借りておくことで、精神的にも気持ちが乗ってスタートダッシュしやすくなります!
僕の場合エックスサーバーで管理しているサイトにて、月間アクセス数が最大70万PV近くまで到達しました。同時アクセス数が500人を超えても全く速度低下が起きなかったので、今では最も信頼がおけるサーバーです。
性能重視で考えると、最もコスパの高い安定したサーバーだと言えます。
さくらは次点
さくらのレンタルサーバは、個人よりも企業向けに多くのプランが用意されています。そのためお金を積んで高いプランを選んでも、ビジネス寄りの機能が増えるだけで個人用途には不向きです。
個人用に向いているスタンダードプランを契約するなら、ロリポップのライトプランから初めて徐々に拡張してくほうが勝手は良く、上位のプレミアムプランを選ぶならエックスサーバーの方が安く性能が高いサーバーが借りられます。
さくらの持つ唯一のメリットを挙げるなら、スタンダードプラン以上だと無料でスナップショットが取得でき、WordPress のテスト環境が簡単に構築できるくらいです。詳しい説明は割愛しますが、必要な人にはあったら便利なサービスです。
初めてレンタルサーバーを利用する人にとっては、なかなか自分に合ったサービスを見つけるのは難しいと思います。サーバー選びの取っ掛かりとして、この記事が役に立っていただけると幸いです。
以上、初めてのレンタルサーバー選びからおすすめのサーバーの紹介でした。