エックスサーバーのスペック・仕様ってどれくらい?【2023年最新版】
エックスサーバーの特徴は、Web サーバー・DB サーバー共にストレージの構成がオール SSD であること。そして RAID 10 に対応している点です。他のレンタルサーバー会社より最も早く、全ストレージの SSD 対応を行っています。
2023年現在はエックスサーバーがどのようなスペックで動いているのか、覚書としてまとめておきます。
エックスサーバーのサーバー仕様
OS | Linux (詳細は非公開) |
---|---|
CPU | AMD EPYC 7543 (2.80GHz) x 2 32コア64スレッド |
ストレージ | SSD RAID 10 |
メモリ | 1024GB (1TB) |
RAID 構成 | RAID 10 |
Apache | 2.4.X |
PHP8 | 8.1.X、8.0.X |
PHP7 | 7.4.X、7.3.X、7.2.X、7.1.X、7.0.X |
PHP5 | 5.6.X、5.5.X、5.4.X、5.3.X、5.1.X |
MySQL | 10.5.x |
Perl | 5.16 |
Web サーバー | apache 2.4.x, nginx |
HTTP/2 | 対応 |
上記の情報はエックスサーバー利用者であれば、サーバーパネルの管理画面から [サーバー情報] より確認できます。
パソコン選びと同様に、サーバーを選ぶ際のポイントになるのが CPU・ストレージ・メモリ の性能です。元来マシンパワーには定評のあるエックスサーバー。数年に1度のペースでサーバー構成のバージョンアップが行われているのも、評価が高いポイントです。
成長しつづけるエックスサーバーの性能
エックスサーバーの CPU は 32 コア& 64 スレッドの能力を持ち、負荷が大きくなった時に働くターボブースト利用時には 3.7 GHz もの力を発揮します。しかもその CPU が2枚載ったデュアル構造になっているため、処理性能も抜群です。
メモリは 96GB から倍の 192GB になり、そこから更に増えて 256GB、512GB と増え続け、ついに 1TB (1024GB) まで拡張。大きな負荷にも耐えられるようになりました。(最も古いエックスサーバーのメモリは 16GB しかありませんでした)
そしてストレージには SSD が採用。ストライピングの RAID 0 と、ミラーリングの RAID 1 を組み合わせた RAID 10 を採用することで、アクセス性能の向上や障害に強い、高性能なサーバーに進化を遂げたのです。
- ストライピング: データを複数台に分散させ、読込・書込速度が向上
- ミラーリング: 複数台に同じデータを書き込み、耐障害性が向上
旧サーバー向けのアップデートが実施された
サーバーの性能がアップされると、既存サーバーの移行も実施されます。これまで古いサーバーを契約していても最新性能のサーバーへ自動的に移行してくれるので、利用者は負担なく新しい環境を利用できるのもエックスサーバーの嬉しい点です。
レンタルサーバー会社によってはサーバー移行の手続きをしたり、自ら申請しないと古いサーバーのままだったりすることもあります。
今後エックスサーバーを利用する上でも、安心できるポイントとして評価できます。
旧サーバー利用者向けに「新サーバー簡単移行」機能がある
新サーバー提供後は基本的に順番で新サーバーへ移行が行われるのですが、古めのサーバーを使っている利用者に対しては、順番を待たずに移行が行えるプログラム「新サーバー簡単移行」なる機能も提供されました。
これは [インフォパネル] 上から手続きを行う必要があるものの、その名の通り簡単に最新のサーバーへ移行することができます。移行中に Web サイトへアクセスできなくなることもなく、サーバー上の設定を何も変更せず実施できるメリットがあります。
格納先のサーバーが変わるため、FTP やメールなど、クライアントからアクセスが必要なものは接続先情報の変更が必要になるものの、それ以外の手間は全くありません。WordPress の設定書き換えですら、このプログラムで自動的に変更されます。
僕自身2015年からエックスサーバーを利用しており、この「新サーバー簡単移行」のプログラムを使って新サーバーへ移行しました。僕はこのサーバー上で3つの WordPress サイトを運営しているのですが、特にエラーが発生することもなく、のべ数時間で完了しています。体感的な速度も大きく向上しました。
HTTP/2 対応により体感速度が一気に向上
エックスサーバーは独自 SSL を無料で利用できるため、https 化も全く問題ありません。
また SSL に対応すると通信プロトコル HTTP/2 が適用されるため、エックスサーバーは真の意味でコストパフォーマンス抜群の最強レンタルサーバーだと言えます。
HTTP/2 とは簡単に説明すると、サーバーとデータを要求するための命令「リクエスト」と応答「リクエスト」が交互に繰り返される状態から、多重化通信できるようにして、結果的にページの読込み時間を短くするための技術です。
ただ HTTPS/2 は多重処理によるサーバーへの負荷も大きくなるため、一般的には導入することが全てメリットにつながるとも言いづらいところがあります。それでもエックスサーバーの強固なスペックがあれば、サーバー負荷はそこまで意識する必要はありません。
僕の経験上から、1つのサイトが月間50万PV程度では何も変わらず、同一サーバー上の月間PV数が70万を超えても全く影響はありません。
数年前までは本当の高負荷時には 500 エラーが出る印象のあるサーバーでしたが、最近はそういった話を全く目にすることはなくなりました。現実としては負荷の上限はあるものの、想像を超えた同時アクセス数がないと落ちることもないのではないかと感じています。
エックスサーバーはそれほどまでに強いサーバーなので、ある程度 Web 界隈に精通している人に人気のあるサーバーなんだと思います。もしレンタルサーバー選びで悩んでいるのであれば、ぜひ検討してもらいたいサーバーなので、10日間の無料お試し期間を活用して、その能力を感じてみてください。
以上、エックスサーバーのサーバースペックに関する話でした。